2014/05/08

adidas Group, 2014 Q1 Result

Adidas profit drops 34% , N. America sales off 20%
Herbert Hainer, Chairman of adidas AG.
adidas A.G.(本社:Germany/Herzogenaurach、ハーバート・ハイナー会長兼CEO)が発表したグル−プの2014年12月期第1四半期連結売上高は35億3,300万ユーロ(前期比6%減)、純利益2億6,000万ユーロ(同33.5%減)となった。
北米、西ヨーロッパ、中華圏、ラテンアメリカ、アジアのいずれも低迷し、好調だったのは東欧圏ぐらいである。低迷地域はもともとadidasの票田になっていた地域だったのに、様変わりしてしまった。ウクライナ情勢は悪化の一途をたどっているから、東欧だって今後は楽観できない。
adidasはこれまで発展途上地域で強力なプレゼンスを発揮してきた。とりわけアパレルではNikeを寄せ付けないほどの市場ペネトレーションを確立していた。その強さを支えていたのは、サッカーやOlympicで築いてきた強固なブランド・アウエアネスだった。FIFAやIOCとの人脈は、Nikeに付け入るすきを与えなかった。いまやその帝国にはいっぽうでNikeが浸透し、他方ではヨーロッパのメガチェーンが蚕食し始めた。
adidas Headquarter, Herzogenaurach, Germany.

日本からみているとadidasはスポーツブランドのように見えるが、発展途上国では日常のユーティリティプロダクトのトップブランドという側面も持っている。Nikeが見向きもしないようなSelena Gomez、Rita Ora、Justin Bieberと契約してきたのは、H&MやInditexにも対抗しなければならないという事情があったのである。

1Q業績発表でHerbert Hainer(adidas会長)はポジティブな見通しを強調したが、adidasの未来はそんなに明るくはない。

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