ナイキが3月19日発表した2015年5月期9カ月(Q1〜Q3)業績は連結売上高228億2,200万ドル(前期比12%増)、純利益24億800万ドル(同21%増)となった。北米(11%増)、西ヨーロッパ(21%増)、中華圏(18%増)は依然好調だが、東欧(4%増)は急ブレーキがかかった。ウクライナ問題で経済制裁が続いているから企業努力だけでは何ともならない。
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Nike launch sacai x Nike Collaboration Collection, London, UK., March, 2015. |
売上の60%を占めるフットウエアは15%の高成長を持続して、グローバルシェアをさらに拡大した。ドル高の影響で発展途上地域の成長がスローダウンしているが、国内が堅調で、中華圏の回復も順調に進んでいる。中期計画の2015年5月期300億ドル達成は確実である。
adidas(通期)は北米(同7%減)、西ヨーロッパ(9%増)、中華圏(9%増)、アジア(同2%減)だった。Nikeと比較すればシェア低下は歴然としている。この現実を無視して、正攻法の戦いを挑むというのだから、adidasのエグゼクティブはどうかしている。
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Mark Parker, CEO of Nike, Inc. |
ただNikeにも弱点はある。Nike Japanとアパレルだ。Nike
Japanは相変わらず低迷している。これほど不振が長期化すると、日本スタッフの問題というより、ビーバートンのマネジメント資質が問われるべきだろう。アパレルは総力を挙げてウイメンズ強化に取り組んでいるが、こればかりはMark
Parkerも難渋している。メンズで勝負すれば良いところを、なかなかそうは踏み切れないのである。
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