Mark Parker, Nike Chairman, President and CEO
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Nikeは2010年から5年間北米で2桁増をキープしてきたが、2015年から一桁増にスローダウンしてまった。北米市場の業績スローダウンはすでに2年前から始まっていた。adidasは2016年から北米市場に攻勢を集中し、一気にNikeを圧倒した。その結果前期末からJordanブランドにブレーキがかかり、多くのアナリストが今期の北米市場業績不振を予想していた。Converseの減収16%も、その大半は北米市場の不振に起因しており、adidasの北米市場集中攻撃が功を奏してきたのである。去年の第1四半期は北米以外は全て二桁増(為替調整後)だったが、今期は北米以外の全地域も1桁増に止まり、世界的な成長スローダウンに陥っている。収益力も24%という大幅減益となった。粗利益率は4ポイントの減少になっており、Nikeブランドの競合力が低下しているのが明白である。期中にプロモーション、マーケティング費用の大幅削減を行なったが焼け石に水だった。
NBA 2017-18 season Uniform manufactured by Nike |
Mark Parker(会長兼社長兼CEO)は前期スタートしたConsumer Direct Offence戦略に手応えが出てきており、プロダクトイノベーション、デジタル販売戦略も順調で、下半期には改革が軌道にのると楽観的な見通しを表明しているが、Nikeの不振はもっと根が深いと見た方が良さそうだ。Parkerがこの10年間に育成したカスタマイズとダイレクト販売を柱にした新しいビジネスモデルは、見直しを迫られることになるだろう。
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