Expansion
for Nike SB skate shoe
Nike SB Blazer Sky Blue. |
ナイキ(本社:オレゴン州ビーバートン、マーク・パーカー社長)はThe Chosenキャンペーンに合わせてスケートボードシューズの本格強化を推進中である。ダンク、ズーム、ブルーインに続いて、ブレイザーもSBモデルを発売した。同時にポール・ロドリゲスのエンドースモデル「P-Rod 5
2012 Spring」も発表した。アメリカのスケートボードシューブランドの不振を尻目に、ナイキはスケートボードシューズをさらに強化する。
ナイキは6月2日にアクションスポーツキャンペーン「The Chosen」を正式にスタートした。キャンペーンはナイキ自らがアクションスポーツの「Just Do It」だと説明するほどの本格キャンペーンである。スタートはビデオをフェイスブックにアップロードすることから始めた。ターゲットがトゥィーンズなので、ヴァーチャル空間からプロモーションをスタートしたのである。6月5日にはNBAファイナル第3戦でTVコマーシャルを放映した。これまでアクションスポーツの弱点になっていたアフリカンアメリカン消費者に訴求するためである。7月4日には全米の映画館でもプロモーションビデオを放映した。アクションスポーツはキッズ市場が重要なので、ファミリームービー観客を巻き込むのが目的だった。
From Extreme to Main Stream
SB Zoom Stefan Janoski. |
「The Chosen」キャンペーンのヤマ場は、8月初旬にハンチントンビーチで開催されたアクションスポーツイベント「Nike US
Open of Surfing」だった。同大会はサーフィン業界最大イベントで、大会期間中には「6.0 BMX
Pro」(Bicycle Motocross)やスケートボードイベントも開催された。ナイキはグループのコンバース、ハーリーとともにイベントをスポンサードした。大会はナイキグループ一色となって、アクションスポーツはナイキグループが買収してしまったかのように印象づけた。
イベントに合わせて、ナイキは保有しているアクションスポーツシューズの新モデルを一挙に発表した。ラインナップはポール・ロドリゲス「P-Rod 5」(2012 Spring)、ステファン・ジャノスキー(SB Zoom)、エリック・コストン(SB Dunk)などのエンドースモデル。またバスケットシューズのブレイザーで初のSBモデル(SB Blazer)を発表した。さらに2007年発売のSB Harborも新作を追加した。
アクションスポーツ市場は、次期ナイキ成長戦略の最重要カテゴリーである。今後10年間、ナイキは総力を挙げてアクションスポーツシューズ開発・販売に取り組む。2011年はそのスタートイヤーだった。