2017/07/24

Nike Air Max 90 Air Mayer “Spirit Level”

John MayerがNIKEiDでオーダーしたAir Max 90のカスタマイズモデルを自身のInstagramで発売予告した。通常のコラボレーションのようにNikeとMayerのジョイントプロジェクトではなく、Mayerが単独でNIKEiDにアイディアを発注し、発売もMayerが自身のInstagramを通じて単独で発売すると言っている。7月20日にGQのインタビュー(電子版)で発表し、23日に自身のInstagramで7月29日発売を公表した。
発売モデルはアッパーがシンセティックレザーとテキスタイルのコンストラクションで、ソールはひーるにMax Airを内蔵したミッドソールにワッフルパターンのアウトソールを接合している。カラーオプションはgrey/white/blackの1styleである。
スペックもカラーもオリジナルのAir Max 90とほぼ同じある。どこが違うかというとミッドソールにスペックル処理を施している点と、Air windowがネオンカラーにカスタマイズされているところくらいである。
Mayerはシンガーソングライターで、ストリートファッションフリークなのは広く知られている。Visvim(東京)やAcronym(Munich,Germany)がお気に入りのブランドらしいが、今回のカスタマイズはコーケイジアン対象のサバーバンスタイルで最小限アレンジに留めている。
スニーカーブティックのようなコラボレーターは、過度のカスタマイズを施すことが多い。コレクター相手のビジネスならそれで通用するが、Mayerはアーバンアーチストではないから今回のようなミニマリックなカスタマイズの方が正しい選択である。Mayerは今回のカスタマイズは独自の行動で、Nikeの関与を否定している。実際そうだろうが、この試みはNikeにとって興味ある行動だろう。
Air Max 90は1990年デビューで、2015年に25周年を迎え、Nikeが同年に大量のメイクオーバーを投入してSummer White Trainerブームを巻き起こした。その反動で2016年の供給は激減したため、Air Max 90は新しいプロモーション手法を必要としている。スニーカーブティックがコラボレーターの主役だった時代は過ぎ去りつつあり、コレクターに支持されたラッパーのシグナチャーも過去の遺物になりつつある。今後期待できるのはMayerのようなコーケイジアンに人気のあるアーチストや、Bella Hadidのようなハイファッションのモデル達である。Mayerの試みは次の時代を予感させる行動になる可能性が高い。

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