adidas Originals “Shades of Stockholm” Pack

adidas Originals “Shades of Stockholm” Pack , Stan Smith.

4年目に入ったClassic Trainer Boomは、ホットアイテムWhite Summer Trainerを生み出した。Nikeは3月からWhite Trainerを次々に市場投入し、5月22日にはホワイトモデル3モデルで構成した “Hot White” Packを発売した。それではadidasは何もしなかったのかというと、実はそんなことはない。Adidasも懸命にWhite Trainerを市場投入してきた。ホワイトモデルだけで構成したWhite Packだって、Nikeに先行してすでに2月に発売していた。

adidas Originals “Shades of Stockholm” Pack , Superstar.

ストックホルムの43einhalb（HQ : Stockholm, Sweden）が2月25日に発売したadidas Originals “Shades of Stockholm” PackはStan Smith、Superstar、Tubularのオールホワイトモデルで構成したパッケージで、NikeのWhite Packより2カ月以上も先行していた。

残念なことにadidasは1月14日にSuperstar 45 Anniversary Campaignをロンドンでスタートしたばかりで、スカンジナビアの小売店のエクスクルーシブパッケージに手間ひまかける時間の余裕がなかった。その上Superstar “Supercolor”発売を3月27日からスタートしたから、それに取り紛れて、“Shades of Stockholm” Packは過去に押しやられてしまったのである。

adidas Originals “Shades of Stockholm” Pack , Tubular.

White Summer Trainerは2015 Summer最大のヒット商品になるのはほぼ確実である。NikeはこれからIndependence Dayまで、徹底したWhite Trainer攻勢を掛けるだろう。8月以降はBTS（Back to school）商戦に入るから、この最大のホットアイテム、White Trainerは販売期間は後1カ月余しかない。3月の段階でカラーモデルを売っているようでは、もう勝負はあったと考えるべきだろう。

アイディアが単発で生まれても、そのアイディアを組織的に推進できなければ、現代のスニーカービジネスで勝利することはできない。Nikeとadidasの違いはそこにある。