2018/05/11

Nike Boys Club


Nike Executibes

Nikeエグゼクティブは3~4月に6人の退任が判明していたが、5月に入って新たにエグゼクティブ5人の退任が明らかになった。これで3月15日から始まったエグゼクティブ退任連鎖は11人となった。新たに退任が判明したのはSteve Lesnard(head of running in North America)、Helen Kim(Eastern North America Market)、Simon Pestridge(head of marketing for the performance categories)、Tommy Kain(director of sports marketing)、Ibrahem Hasan(senior creative director)の5人である。いずれも重要カテゴリーの担当者で、すでに退任もしくは近日中に退任すると報じられている。
Mark Parker, Chairman, CEO, President of Nike

Nikeは現在全社を対象にした職場環境改善調査を実施中で、調査は11日に完了する。Mark Parker社長は5月3日にNike World CampusのTiger Woods Conference Centerで行ったオールスタッフミーティングで謝罪し、相次ぐ退任は内部スタッフによる職場環境調査に関連して発生したものという見解を発表した。Parkerは声明で、この数年間Nikeにはびこっていた問題は解決に向かっていると表明している。
エグゼクティブ連鎖退任はWall Street JournalやNew York Timesが詳細に報じているが、原因は女性差別やセクシャルハラストメントがNike社内で常態化していたことがきっかけになっている。社内風紀の乱れが判明したのは今年年頭にNike社内スタッフが非公式に行った調査で判明した。この結果は3月5日、Parkerにも提示されており、その10日後に第一号のTrever Edwards退任が発生した。
New York Timesによると内部スタッフによる職場環境調査は50人に上る現社員、元社員に対して行われ、エグゼクティブのストリップクラブ通いや女性社員へのキスの無理強いなどが社内で常態化していたことが明らかになっている。New York Timesはエグゼクティブ退任がサーベイ後に集中していることから、Nike社内の積もり積もった憤懣や社内風紀の乱れへの反感が爆発したのが一連のエグゼクティブ退任に繋がったと指摘している。
Bella Hadid, Nike Women's Campaign
当初Nikeエグゼクティブ退任は業績不振による引責辞任が引き金になったという観測もあった。しかし、内部調査結果が明るみになった後は、企業不信と不満が原因だったという認識が表面化している。Nikeの車内問題は、実はHarvey Weinsteinや福田財務事務次官が起こしたハラストメントに対する女性反乱と同じ低次元のスキャンダルだったのである。
Nikeはこれまで世界最高のマーケティング企業と持て囃されてきた。しかしその実態は日本の財務省やハリウッド芸能界のような低次元の企業風土だったことが明らかになりつつある。ウイメンズ強化などと企業戦略を打ち出してきたにも拘らず、その実態は女性差別とハラストメントの蔓延するNike Boys Clubだった。女性購買者の拡大など絵空事に過ぎず、Nikeはそのうち女性の不買運動に晒されるに違いない。

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