昨年末12月21日に発表したNike 2018年5月期第2四半期業績は売上高176億2,400万ドル(前期比2%増*)、純利益17億1,700万ドル(同18%源)となった。売上スローダウンはすでに前期(2017年2Q=7%増)に顕著になっていたが、今期は減収が一段と進んだ。2期連続の減益で、近い将来の増益は今のところ期待できそうにない。
不振の震源地になっているのは北米市場で、すでに第1四半期(3%減収)に表面化していたが、第2四半期は不振(4%減収)が一段と拡大した。それも主力のフットウエアが最大の低迷になっているから、ことは重大である。直接のきっかけになったのは2015年末に始まったJordan事業部の不振にあるが、今や低迷はJordan事業部を越えて、全カテゴリー、全地域に波及し始めた。
競合相手のアデイダスは9カ月業績(2017年1~9月)で売上高15.6%増、純利益10.8%増の二桁増収増益。売却のために9月で財務繰り入れを停止したTaylorMadeとCCMホッケーを除外した純利益は34.6%という高増収である。しかも北米市場売上は26.9%増収で、全世界最高の伸びとなった。Nike本拠地で敵を全く寄せ付けない絶好調ぶりである。
このままではナイキの2018年5月期業績は減収、赤字計上の可能性もでてきた。もしそうなれば、2018年は世界のフットウエアビジネスの記念すべき年として、歴史に残ることになるだろう。日本のスニーカー業界は、スニーカー市場伸びは018年も持続すると見ているようだが、2018年下半期には市場に急ブレーキがかかることになるだろう。すでに市場はブランドごとの跛行現象が
発生している。今年下半期には、adidasは売れるがNikeは売れないといった跛行現象が顕著になるだろう。
*為替調整前、実績値。以下業績数値は同じ。
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