adidas Group(HQ : Herzogenaurach、Kasper Roasted CEO)が3月14日発表した2017年12月期連結売上高は212億1,8500万ユーロ(前期比14.8%増)、純利益13億5,400万ユーロ(同25.2%増)となった。2年連続2桁増収増益で、去年の純利益倍増には及ばないが、それでも25%増の高収益となった。
adidasにとって2018年は中期目標年次の2020年の中間年で、極めて重要な年だった。これを満足すべき業績で通過したことは大きな意味がある。adidasは業績発表で、中期計画終了年度の2020年は業績上方修正、また今後の中長期計画もアップグレードが可能となったと表明している。その上、北米市場については好業績でメイン成長市場に躍進したとまで言っている。ここまで言われては、Nikeの面目丸つぶれと言わざるを得ない。
adidas Executivec and Kasper Rorsted CEO, three of left |
地域別売上(為替調整後)は西ヨーロッパ(前期比17%増)、北米(同31%増)、中華圏(同32%増)、Latin America(同19%増)がいずれも絶好調である。その他地域のMEAA(同7%増)も増収で、Japan(同4%増)も最低ながら増収となった。さすがにRussia/CIS(同14%減)だけは増収を達成できていない。去年は念願の北米をついに切り崩し、Nikeを尻目に大幅な増収を達成したが、今年もなんと30%を越える増収となった。Nikeは北米市場で今年は減収可能性が高いから、30%を越えるadidasの増収は驚異的である。
adidas Futurecraft Triple white |
このままいけば、次はReebok売却もありえない話ではない。このハイブリッド全盛時代に、今でもPampでお茶を濁しているようでは立て直しはほとんど期待できない。
Kasper Rorsted CEO(2016年10月就任)は就任初年度を立派に乗り切った。現在の成長基盤の大半は前CEOのHerbert Hainerの置き土産といえなくもないが、しかしRorstedのマネジメントとストラテジー能力は予想を上回る切れ味だった。adidasはKasper Roastedの指揮下で新しい成長時代を迎えた。
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