Mark Parker, Nike Chairman,President,CEO. |
Nikeエグゼクティが相次いで退任した。Mark Parker CEOは3月15日、Trevor Edwards(ナイキブランド事業本部長)の退任を発表した。プレスリリースによるとリタイアが理由で、8月を目処に退任する。続いて16日にはJayme Martin(Nike 海外ビジネス統括副社長)の退任が明らかになった。Martinは先に退任したTrevor Edwardの直属スタッフで、Nikeブランドのウイメンズ、ランニング、トレーニング、バスケットボールの海外営業統括である。エグゼクティブ2人の連続退任は、業界とメディアに驚きをもって迎えられた。Nike社内でも衝撃を受けているのがプレスリリース内容で窺われる。
Trevor Howards, Nike brand presient had resigned his position |
Nikeエグゼクティブの連続退任は過去にも例がある。2013年6月にCharlie Denson(Nikeブランド事業本部長)、7月にGary DeStefano(海外営業本部長)の大物2人が相次いで退任した。Densonは勤続34年の営業スペシャリスト、いっぽうDeStefanoは勤続31年の海外営業のヴェテランだった。Nikeはこの年にトップエグゼクティブ、中堅幹部の大規模な異動・刷新を断行している。今回退任したしたTrevor Edwardsこの時、Densonの後任としてNikeブランド新事業本部長に就任したエグゼクティブだった。
2013年と今回の退任劇は驚くほど似ている。 2013年はNikeブランドと北米市場売上のスローダウンが遠因になっていた。今回のEdwardsとMartinの退任も、遠因はNike成長スローダウンにある。
Nikeはすでに2012年をピークに、成長から成熟の時代に移行し始めていた。この段階で企業体質の改善が必要だったが、それが成功しないままに6年が過ぎてしまった。2016年から北米市場、その中核になっているバスケットシューズのスローダウンをカバーできなくなってきている。かつての輝かしい成長企業から、Nikeは滅びゆく恐竜になりつつある。Mark Parkerは2020年まで続投すると公表しているが、本当は2015年に後継者に道を譲るべきだった。そうすれば名経営者として歴史に名を残せただろう。
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